ヒマつぶし情報
2018.07.18
読むと赤鬼の気持ちがわかる本3選!!

もう解散してしまったんですが、今でも好きで聴いてる歌手の19。そのイラストジャケットを手がけていた326さんの作品です。当時
は326さんのグッズ一つくらいは、みんな持ってたくらいはやりにはやってましたね。イラストがかわいくて授業中ずっとイラストの練習してたくらいに。そんな326さんが出す絵本は買わなければと、内容はあとでの勢いで買い、読み終え本屋で立ち読みしなくて良かったなぁと思いました。中学生ながらに絵本で泣いた。おもいやりの教科書です。

『やさしいあくま』
なかむらみつる 著/幻冬舎

沖縄のことがこの本でほんの一握り知れた。主人公19歳の綾乃が、ある日夢の中で神様にユタ(巫女)になれと言われ抵抗する。
霊が見えることで周りから気持ち悪がられていたから。大親友ノーパンオバァのオージャーガンマーと島の楽園生活を今のまま変わらず楽しんでいたい! けど、友だちは島から出て大人へなっていく。オバァとの掛け合い。慌ただしい物語の中ゆったりと三線の音色が聴こえてくる。綾乃はユタの道へ、オバァとの別れ、友情の温かさに目頭が熱くなる。

『バガージマヌパナス―わたしの島の物語』
栗原まもる 著/講談社

かなりの人が知っている、鬼の世界じゃ心揺さぶられるお話。
学校の授業でも使われ、道徳の善悪、正邪について学びました。久々に読み返し、解読目線が子どもの頃と大人になったあとでは随分変わっていることに気づきました。友だちのことでこんなにも自分の人生を犠牲にできるのか…人を犠牲にしてまで人は本当の幸せを手に入れられるのか…? 随分と大人になって捻くれた感情が芽生えたな、と気づかされました。年を重ねた今、読み返して友だちと討論したい。

『ないたあかおに』
浜田廣介 著、池田龍雄 絵 偕成社

山田奈央子(28)富山県在住/ファボーレ店アルバイト
やっとコーヒーを飲めるようになったことに気づきました。自販機で買うときは、周りを背中で確認し「飲めるんだぜ」と心の中でドヤ顔してボタンを押している28歳です。
※プロフィールは雑誌掲載当時のものです。
『東京グラフィティ』#136(2016年2月号)掲載